WORKS工法・取扱製品
圧力調整注入工法

インフラ長寿命化に貢献するひび割れ注入技術
NETIS登録番号
真空吸着型圧力調整注入工法 TH-110002-A
ノズル型圧力調整注入工法 TH-110003-A
圧力調整注入工法は、日本特許7件、アメリカ特許1件、
ブラジル特許1件、インドネシア特許1件を有する、海外でも
認められたひび割れ補修技術です。
圧力調整注入工法の特長
♦注入圧力を自由自在にする必要性
コンクリート構造物に発生したひび割れの内部は、例えるなら「食パン」を手で両方向へ引っ張りちぎれた形と言えます。
左右、前後、上下にも蛇行し、湾曲部では極端に狭窄していたりと目に見えない内部ではひび割れ各々の性質が生じています。
また、ひび割れ内部にはコンクリート片や虫の死骸など障害物も様々です。
つまりひび割れ内部は「けもの道」と言えます。
もし、その「けもの道」を自転車で走るとするならば、ギア付きが良いか否かは考えるまでもありません。
目の前に急な上り坂があればギアを軽くするなど、状況に合った対応をすることが必然ではないでしょうか。
一定のスピードや力では、上り坂や障害物で道を阻まれ、止まってしまうことになりかねません。
この圧力調整注入工法は、注入圧力を自由自在に調整ができます。言わばギア付きの自転車です。圧力が弱く、狭窄部などで補修
材が止まってしまいそうな箇所では圧力を加え、空気を押し出しながらひび割れの深部まで補修材を充填します。
ひび割れの幅や長さ、深さなどひび割れ各々の性質に応じて低圧から高圧まで注入しながら圧力を調整し、柔軟に対応することで
ひび割れの表面から深部まで的確に補修材を注入することができるのです。
注入圧力は圧力計で確認ができ、最大5MPaの高圧で注入することも可能です。
♦選べる注入機
圧力調整注入工法には、大きく分けて2種類の注入機があります。
①真空吸着型圧力調整注入工法
コンクリート構造物の躯体表面に真空で吸着し注入するため、コンクリート構造物に傷付けることなく注入することが可能です。
美観を損ねない補修を求められる事が多くなった今、現代のニーズに応えることができる工法です。
②ノズル型圧力調整注入工法
穿孔した孔に特殊ノズルを挿入し、コンクリート構造物の躯体内部から注入を行う工法です。逆流防止機能がつき、ダレを発生さ
せない画期的な機能であり、ひび割れはもちろん、漏水亀裂注入、うき注入など広範囲に対応できます。
♦幅広いひび割れ幅に対応で工法をひとまとめに
ひびわれ幅0.02mm~5mmまで注入可能なため、ひびわれ被覆工法、充填工法の代替工法として対応できます。
例えば1つの構造物に0.1mm~2mmまでのひび割れが多数生じている場合、被覆工法、注入工法、充填工法が必要になりますが、
圧力調整注入工法であれば、1つの工法で補修が可能です。どのひび割れをどの工法でと検討する必要は無く、
設計時から現場施工時まで管理が容易となるため、コスト削減、工期短縮にも貢献します。
♦補修材を選ばない
ひび割れの補修は、ひび割れ各々の性質に合った補修材を選ばなければなりません。ひび割れの発生原因は様々であり、
ひびわれ幅やひび割れ部の挙動などを考慮し、補修材を決めることが重要です。
圧力調整注入工法では有機質系、無機質系問わず、補修目的に合った補修材を選ぶことができます。
♦連続注入で工期を短縮
圧力調整注入工法では、補修材が入ったポンプのバルブを切り替えることで、複数の補修材を連続で注入することができま
す。セメント系の補修材を本注入する際にドライアウトを防ぐ事も含め、水やコンクリート改質剤などを先行注入し、ひび割れ内部
を湿潤状態にします。先行注入後、バルブを切り替えてそのままセメント系を本注入できることで、
器具の取り付け、取り外しの1工程が省略されます。
真空吸着機も瞬時に取り付けられるので、ひび割れのメーター数が多いほど圧力調整注入工法の強みが発揮され工期を大幅に短縮す
ることができるのです。
♦環境にやさしい
地球温暖化対策や海洋プラスチック問題など、国ごとだけでなく一人一人が取り組まなければならない課題ではないでしょうか。
圧力調整注入工法は材料のロスが少なく、プラスチックの廃棄はもちろん、使い捨ての廃棄物がありません。
ビニール袋を紙袋、ペットボトルを缶へなど、環境問題へ懸命に取り組まれている企業と同様に、私達は環境にやさしい補修技術で
インフラ長寿命化に貢献します。
♦補修対象物
圧力調整注入工法で補修できる対象物は、橋梁、トンネル、ボックスカルバート、ダム、防波堤、外壁など大型のコンクリート構
造物から身近な建築物まで幅広く補修が可能です。